はじめに — めまいに悩む人が増えている背景
「ぐるぐる回る」「ふわふわする」「クラッとする」——めまいは日常生活で誰もが経験する症状ですが、その原因は多岐にわたり、**単なる耳の問題だけではありません**。検査しても原因がはっきりせず、薬を飲んでも改善しない、再発を繰り返すといった声が多いのも事実です。
現代医学では、脳・内耳・末梢神経・循環系など複数のシステムが関与していると考えられ、東洋医学では身体全体のバランスと体質から「めまい」をとらえます。この記事では、両者の知識を統合し、最新の視点で「めまい」を総合的に解説します。
現代医学の視点:多様な原因と診断
1) めまいは「病気」ではなく症状
現代医学では、めまいは単独の「病名」ではなく、身体のいずれかの機能が乱れた結果として現れる**症状の総称**です。特に、めまいには3つの大きなタイプがあります:
回転性めまい(vertigo):自分や周囲が回っている感覚
浮動性めまい:フワフワ、雲の上にいるような不安定感
立ちくらみ(presyncope):立ち上がったときにクラっとする感覚
これらは原因も治療も異なるため、症状の「質」を詳しく把握することが大切です。
2) 主な原因
◆ 内耳・前庭系(Vestibular)
内耳には、三半規管や耳石器というバランスを司る器官があります。これらに障害が起きると、**回転性のめまい**が生じます。
代表的なものに以下があります:
良性発作性頭位めまい症(BPPV):耳石が三半規管内でずれ、頭位変換でめまいを引き起こす。簡単な頭位治療(エプリー法など)で改善することが多い。
メニエール病:内耳のリンパ液異常が原因とされるめまい発作
前庭神経炎:ウイルス感染などで内耳神経が炎症を起こす
◆ 中枢神経系
脳幹や小脳の血流低下、脳卒中、腫瘍などが原因となる場合。めまいに加えて、**しびれ・ろれつ障害・麻痺**が現れる場合は緊急の検査が必要です。
◆ 循環器・自律神経・眼の要因
低血圧、心疾患、自律神経の乱れによる不安定感などでもめまいが起こります。また視覚と平衡感覚の不一致(たとえばVRや運動後)でも発症します。
◆ 生活習慣・薬剤性
過労・睡眠不足・ストレス・副作用のある薬剤などもめまいの誘因になります。
3) 現代医学の対策
◎ 初期診断
耳鼻咽喉科・神経内科での診察
聴力検査、平衡機能テスト(ENG/VNG)、MRIなどを行い、めまいのタイプと原因を絞ります。
◎ 治療
BPPV*:エプリー法・半回転法などの頭位変換法
薬物療法:シナリジンなどの抗めまい薬、抗ヒスタミン薬など(症状に応じて処方)
前庭リハビリテーション
バランス感覚や視覚-前庭-体性感覚の統合を高める運動療法。転倒予防にも有効です。
近年はこうした非薬物療法(リハビリ)が注目されており、めまい患者の転倒リスク低減にも寄与しています。
東洋医学の視点:身体全体のバランスとしての「めまい」
東洋医学では、めまいは耳や前庭だけでなく、全身のバランスの乱れが現れたものとして捉えます。特に、五臓(肝・脾・腎)と「気血水(きけつすい)」の循環の不調が関与すると考えられています。
1) 東洋医学的な原因
◆ 肝の不調(気の巡りの乱れ)
東洋医学では「肝」はストレスや自律神経、気の流れを調整します。ストレスや過労により肝が乱れると、**気が上へ逆流**してめまいを引き起こすと考えられます。
◆ 脾・水毒(痰湿)の停滞
体内の余分な水分(いわゆる「水毒」)や痰湿が滞ると、頭が重く感じたり、フワフワするめまいが出るとされます。
◆ 腎精不足
加齢や慢性疲労により腎の精気が弱くなると、平衡感覚・耳の機能の低下につながるとされます。
2) 東洋医学的な対策
◉ 鍼灸治療
鍼灸は、気血水の流れを整えることでめまいを軽減する補完療法として用いられています。
特に「肝・腎・脾」のバランスを整え、「首肩の緊張」「自律神経の乱れ」にアプローチします。
◉ 色彩治療
色彩治療は、まず耳の機能低下について耳用のカラーで調べて、さらに脳の血流や自律神経のバランスを取り、リンパも見ていきます。
◉ 漢方薬
体質に応じて処方される漢方が効果を発揮します。たとえば、「五苓散」は水分代謝異常(「水毒」)によるフワフワめまいに処方されることがあります。
◉ 生活養生
食生活・睡眠・ストレス管理を整えることも重視します。東洋医学では、内因(過労・思慮過多)・外因(気候変化)・不内外因(体質・老化)を考え、全身を整える生活改善を推奨します。
両視点を統合しためまい対策の実践
めまいは、多くの要因が絡み合って発生する複雑な症状です。単純な薬物療法だけで治らないことが多く、生活習慣やストレス、自律神経の状態なども見直す必要があります。
まずは現代医学で原因を特定*
急な激しいめまい、片側の脱力、言語障害などがある場合は、脳卒中など重篤な病気を除外する必要があります。
慢性的・再発性のめまいには総合的なアプローチ
前庭リハビリテーション、生活リズムの改善、ストレス管理に加え、鍼灸・色彩治療・漢方による体質改善を併用することで、再発予防や症状の軽減が期待できます。
このように、現代医学と東洋医学の統合的なアプローチが、単なる対処療法からの脱却、そして根本的な体質改善を可能にします。
まとめ
めまいは、単なる耳の病気ではなく、内耳・中枢神経・循環系・自律神経・ストレス・体質など多くの要因が絡んだ「全身の不調として現れる症状」です。適切な診断と治療、生活改善、そして体質に合わせた東洋医学のアプローチが、症状改善と日常生活の質向上につながります。
著作者紹介
保田宏一、1960年生
1985年東京都立大学工学部工業化学科卒業。同年凸版印刷株式会社中央研究所入社、1988年東京工業大学院総合理工学研究科電子化学専攻山崎研究室に2年間国内留学。1991年ソニー株式会社総合研究所入社。以降光ディスクの研究開発に携わりブルーレイディスクの記録膜を開発した。1999年伯父の加島春来が色彩治療を開発した。色彩治療について研究するための医学知識を得るべく花田学園日本鍼灸理療専門学校にエンジニアをしながら3年間夜学に通い、2002年鍼灸師資格取得。2014年ブルーレイディスク研究開発終了したので、色彩治療の研究をするため青山色彩鍼灸院開院、現在に至る。趣味はエレキギター演奏で自称おしゃれなフュージョンギタリスト。






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