以下は「耳鳴りが治らない原因と対策」について、現代医学と東洋医学の両面から解説した2000文字程度の文章です:
耳鳴りが治らない原因と対策:現代医学と東洋医学の視点から
耳鳴り(耳鳴)は、周囲に音源がないにもかかわらず、耳の中や頭の中で音が聞こえる状態を指します。キーンという高音やジーッという低音、または拍動音など、その音の性質や聞こえ方は人によって異なります。日本では高齢者を中心に、人口の約1割が何らかの耳鳴りを感じているとされ、慢性化することでQOL(生活の質)を大きく低下させる可能性があります。
- 現代医学における耳鳴りの原因と治療
1-1. 原因
耳鳴りの原因は多岐にわたり、以下のように分類されます:
- 感音性難聴の一症状:加齢や騒音暴露により内耳の有毛細胞が損傷すると、聴覚中枢が異常に活動し、それが音として認識されることがあります。
- メニエール病や突発性難聴:内耳の障害によって耳鳴りが生じることがあります。
- ストレスや自律神経の乱れ:ストレスによる交感神経優位の状態が、耳への血流を減らし耳鳴りを引き起こすことがあります。
- 脳の可塑性異常:耳からの信号が弱まることで、脳が感度を上げてしまい、通常聞こえないノイズを知覚してしまうといった神経学的要因も指摘されています。
1-2. 治療と対策
現代医学では耳鳴りを完全に「治す」ことは難しく、多くは「軽減」や「慣れ」を目指す治療になります:
- 薬物療法:ビタミンB12、抗不安薬、末梢血管拡張薬などが用いられますが、効果には個人差があります。
- TRT(耳鳴り再訓練療法):耳鳴りに対する心理的な反応を変える治療法で、カウンセリングとサウンドジェネレーター(雑音を出す装置)を併用します。
- 補聴器の使用:聴力低下を伴う場合、補聴器の装用によって耳鳴りが緩和することがあります。
- 認知行動療法(CBT):耳鳴りへの過度な注意や不安を減らす心理療法です。
- 東洋医学における耳鳴りの理解と治療
東洋医学では、耳鳴りは身体全体の「気・血・水(き・けつ・すい)」の乱れや、五臓六腑の不調が原因で起こると考えられています。特に腎・肝・脾のバランスが耳鳴りに深く関係します。
2-1. 原因(体質・証)
- 腎虚(じんきょ)タイプ:加齢や過労によって「腎」のエネルギーが不足し、耳の機能が弱くなって耳鳴りが生じます。高音で持続的な耳鳴りが特徴。
- 肝火上炎(かんかじょうえん)タイプ:怒りやストレスにより「肝」のエネルギーが上昇し、頭部に熱がこもって耳鳴りが起こる。突然の耳鳴りや拍動性のものが多い。
- 痰湿(たんしつ)タイプ:体内の余分な水分が停滞して内耳に影響を与える。耳の閉塞感を伴う低音の耳鳴りが特徴。
- 気血両虚タイプ:体力低下や消化器の弱りによって「気」と「血」が不足し、耳に十分な栄養が届かずに起こる。
2-2. 治療と対策
- 色彩治療:気の流れの乱れを検出して選んだツボを用いて気血の流れを整える。膝周りのツボを使います。
- 鍼灸:腎兪、聴宮、百会、太谿などのツボを用いて気血の流れを整える。耳の周囲や首肩への施術も有効です。
- 漢方薬:六味地黄丸(腎虚)、竜胆瀉肝湯(肝火上炎)、苓桂朮甘湯(痰湿)など、証に応じた処方が用いられます。
- 養生:過労やストレスを避け、十分な睡眠と規則正しい生活が推奨されます。目・耳の使い過ぎも避けるべきです。
- 食養生:腎を補う黒ごま、クルミ、山芋などの食材や、肝を鎮める菊花茶などが推奨されます。
- 両医学の統合的アプローチ
現代医学が耳鳴りの「器質的な要因」と「脳・神経系の働き」に焦点を当てるのに対し、東洋医学は全身のバランスや体質を重視します。両者は対立するものではなく、統合的なアプローチを取ることでより効果的な対応が可能です。
例えば、TRTや補聴器で聴覚の負担を軽減しつつ、東洋医学で体質改善を図ることで、耳鳴りへの耐性が高まり、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。特にストレスが大きな因子となっている場合には、鍼灸や漢方や色彩治療によって自律神経のバランスを整えることが心理的安定につながります。
結語
耳鳴りが治らない背景には、身体的要因・精神的要因・生活習慣など複合的な要素が関与しています。現代医学と東洋医学の両面から、自身の状態を総合的に見直し、適切な対処を継続することで、耳鳴りの軽減や克服につながる可能性があります。一人で抱え込まず、耳鼻科医や東洋医学の専門家と相談しながら、根気よく取り組むことが大切です。
著作者紹介
保田宏一、1960年生
1985年東京都立大学工学部工業化学科卒業。同年凸版印刷株式会社中央研究所入社、1988年東京工業大学院総合理工学研究科電子化学専攻山崎研究室に2年間国内留学。1991年ソニー株式会社総合研究所入社。以降光ディスクの研究開発に携わりブルーレイディスクの記録膜を開発した。1999年伯父の加島春来が色彩治療を開発した。色彩治療について研究するための医学知識を得るべく花田学園日本鍼灸理療専門学校にエンジニアをしながら3年間夜学に通い、2002年鍼灸師資格取得。2014年ブルーレイディスク研究開発終了したので、色彩治療の研究をするため青山色彩鍼灸院開院、現在に至る。趣味はエレキギター演奏で自称おしゃれなフュージョンギタリスト。
お電話ありがとうございます、
外苑前の整体 青山色彩治療院 TOPでございます。