耳鳴りが止まらない…その原因と最新の対策とは

現代医学と東洋医学の視点で考える「耳鳴り」改善の道

■ なぜ耳鳴りは「治らない」と言われるのか?

「キーン」「ジー」「セミの鳴き声のように」……誰にも聞こえない音が、なぜか自分にはずっと鳴り続けている。
それが耳鳴り(Tinnitus)です。

厚労省によると、日本では1000万人以上が何らかの耳鳴りを自覚しており、そのうち約20〜30%が日常生活に支障を感じるレベルだとされます。さらに最近は、スマホ・イヤホン使用過多、騒音環境、ストレスの増加、自律神経の乱れなどにより、若年層にも広がりつつあります。

検査しても「異常なし」と言われたり、「加齢だから仕方ない」「治療法はない」と言われてしまうこともあり、あきらめてしまっている方が多いのも実情です。

しかし近年、現代医学の脳科学的アプローチや、東洋医学の体質改善的アプローチが進化し、改善可能なケースが確実に増えています。

■ 現代医学から見る耳鳴りのメカニズム

● 原因の多くは「脳」にある

かつては耳鳴り=「耳の病気」と考えられていましたが、現在はむしろ、聴覚神経の先にある脳の“音の処理中枢”の異常活動が本体と考えられています。

何らかの原因で耳から入ってくる音の信号が減少すると、脳はそれを補おうとして「ノイズを増幅」し始めます。これが自分にしか聞こえない音としての耳鳴りにつながるのです。これを中枢性耳鳴(central tinnitus)と呼びます。

● 主な原因

難聴(加齢性、突発性、騒音性など)
ストレスや自律神経の乱れ
薬剤性(アスピリン、利尿薬など)
頚椎の緊張・血流障害
うつ・不安など精神的要因
脳の可塑性(癖づけ)による慢性化

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■ 現代医学の対策:薬以外の選択肢も進化中

耳鳴りには確立した特効薬はありませんが、以下のような対策が近年注目されています。

① TRT療法(耳鳴り再訓練療法)

音響療法とカウンセリングを組み合わせ、**脳に「耳鳴りは気にしなくていい音」と再学習させる**方法です。補聴器のような小型音響機器を用いて、音を「マスキング(かぶせる)」します。6ヶ月〜1年で改善例も多く報告されています。

② 音響療法(サウンドセラピー)

自然音やホワイトノイズなどを使い、耳鳴りを意識から遠ざけます。最近はスマホアプリや専用機器も登場し、睡眠時にも使えます。

③ 自律神経ケア

耳鳴りと深く関係する**交感神経過活動**を鎮めるために、リラクゼーション、認知行動療法、睡眠改善なども重要とされています。

■ 東洋医学の視点:全身の“気・血・水”の乱れとしての耳鳴り

東洋医学では、耳鳴りは**耳だけの問題ではなく、体全体のバランスの乱れが現れたサイン**と考えます。

● 耳鳴りの3大パターン(東洋医学的解釈)

1. 肝火上炎(かんかじょうえん)型
怒り・ストレス・イライラによって「肝の火」が頭部へ昇り、耳に熱感とともに耳鳴りが起きる。急性の高音性が多い。

2. 腎精虚(じんせいきょ)型
加齢・疲労・慢性病などで「腎(耳・骨・脳を司る)」のエネルギーが不足し、持続性の耳鳴りが発生する。特に低音性に多い。

3. 痰湿(たんしつ)型
水分代謝や消化機能の低下で「痰」が内耳や脳に停滞し、めまいや頭重感とともに耳鳴りが現れるタイプ。

■ 東洋医学の対策:体質を整えて“根本改善”へ
● 鍼灸治療

肝腎のバランスを整え、自律神経の安定を図る
頚肩部の緊張をほぐし、耳周囲の血流を改善
「聴宮」「翳風」「腎兪」など耳と関係の深い経穴を活用

●色彩治療

まず脳の血流と自律神経のバランスを整えたうえで耳鳴りのカラーを使って耳鳴りの改善を図ります。

● 漢方薬

体質に合わせて「六味地黄丸(腎虚)」「竜胆瀉肝湯(肝火)」「半夏白朮天麻湯(痰湿)」などが処方されることがあります。

● 生活改善(養生)

寝不足、冷え、過労、飲酒過多はNG
夜更かしは「腎精」を消耗するので、早寝が基本
ストレス管理と「静かな時間」を持つことが肝要

■ 統合的アプローチで「耳鳴りは改善できる」

現代医学での*診断・除外・リハビリ的対策と、東洋医学による体質改善・全身調整を組み合わせることで、「治らない」と言われた耳鳴りが改善するケースが確実に増えています。

「もう仕方ない」とあきらめず、自分に合ったアプローチを選び、時間をかけて体と心を整えることが大切です。

著作者紹介

保田宏一、1960年生

1985年東京都立大学工学部工業化学科卒業。同年凸版印刷株式会社中央研究所入社、1988年東京工業大学院総合理工学研究科電子化学専攻山崎研究室に2年間国内留学。1991年ソニー株式会社総合研究所入社。以降光ディスクの研究開発に携わりブルーレイディスクの記録膜を開発した。1999年伯父の加島春来が色彩治療を開発した。色彩治療について研究するための医学知識を得るべく花田学園日本鍼灸理療専門学校にエンジニアをしながら3年間夜学に通い、2002年鍼灸師資格取得。2014年ブルーレイディスク研究開発終了したので、色彩治療の研究をするため青山色彩鍼灸院開院、現在に至る。趣味はエレキギター演奏で自称おしゃれなフュージョンギタリスト。

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